ご挨拶

 コロナ禍で、この3年間は人々の社会・経済活動は大きく制限されてきましたが、ここに来て、感染拡大の抑制に向けた様々な試みが実を結びつつあり、また、ワクチンの普及への期待もあり、徐々にではありますが、落ち着きを取り戻しつつあります。

 この中で、(一社)エネルギー・環境グローバルコンソーシアム(以下、GCFENという)はSNSの交流ツールを最大限に活かして活動してきました。2020年年初から今までの主な業務は以下の通りです。

●複合材料WEB講座の実施

 GCFENでは2020年より国内技術者を対象とした「複合材料WEB講座」を定期的に開催しています。CFRPの設計・製造の場で研究や開発・製造に長年かかわってきた講師陣が、基礎から応用までを解説し、全15回の講座としました。複合材料の設計・製造にかかわる方々にとってすぐに役立つ豊富な内容となっています。
 複合材料基礎、複合材料の加工と評価方法、複合材料の成形方法、熱可塑性樹脂と熱可塑エポキシ樹脂の4つのWEB講座とし、必要に応じて講座を選択して視聴いただけるようにしています。

 講義終了後には質問を受け付け、講師により回答させていただきます。

●日中省エネルギー・環境総合フォーラムにおけるMOUの締結

 2020年12月20日に日本経済産業省、一般財団法人日中経済協会と中国国家発展改革委員会、商務部が主催する第14回日中省エネルギー・環境総合フォーラムにおいて、GCFENは中国山西省投資促進局と「戦略的協力に関する覚書」、国家電力投資集団・湖南核電有限公司と「水素エネルギー分野の協力を促進する覚書」、またGCFENの関連企業であるCMIは吉林省国際能源投資有限公司とは「新エネルギー利用を高め、水素エネルギー分野の協力拡大に関する覚書」を締結しました。

 これらのMOUに基づき、2023年に入り、日中の企業間協力をさらに深化させているところです。

●水素化社会の構築に向けた中国の現状についての報告書の作成

 GCFENは、特にこの4、5年は、中国における水素化社会の構築に向けた中国政府・地方政府及び企業の取組を現地での交流等を通じて調査し、日中の企業・団体がビジネスベースで協力する機会を増やすべく支援してまいりました。その一環として水素報告書(2020年版)をホームページに掲載しました。

 水素報告書は、中国の最近の水素社会構築に向けた成長目覚ましい取組を、水素の製造から運搬・貯蔵、燃料電池等での利用に至るまでを詳細に紹介しております。最近の動向については、お問い合わせください。

●山西省政府との協力

 2020年2月には、第16回国際水素・燃料電池展で中国山西省政府の展示ブースの設営と運営を、山西省政府の代行として担当しました。

 石炭中心のエネルギー・産業構造から水素エネルギー社会やバイオ医学、新材料、人工知能等の新しい産業クラスター主体へ転換を図ろうとしている山西省内の団体・企業の活動を紹介し、山西省政府の日本企業・団体との協力の意向を広く知っていただく機会となりました。今後具体的な協力案件の創成に向けて、山西省政府の活動を支援します。

 2020年10月には、オンラインでの「2020中国(太原)国際エネルギー産業博覧会」(以下、「山西博覧会」)が開催されました。山西博覧会は山西省政府、中央政府商務部、科学技術部、国家能源局が共催するエネルギーの国際的な展示会です。GCFENは山西省政府の要請を受けて、バーチャル展示ブース(日本館)への参加を各団体・企業にお願いしました。その結果、一般財団法人日中経済協会殿、埼玉県殿他、37の国内の有力団体・企業のご協力をいただきました。日本の水素、省エネ、環境、余熱利用、安全安心農業、再資源化、医療及び介護分野などでの中国へのビジネス拡大に寄与することを期待しております。

 エネルギー分野や、製造業、農業、及び人材育成などにおいて、山西省は日本と数十年に亘って友好な関係を保っておりますので、GCFENとしても友好関係をさらに深化すべく努力する所存です。

 2023年は、これまで積み重ねた実績と経験を基に、さらなる具体的な協力案件の形成に向けて利用しやすいプラットフォームを提供するよう努力してまいります。

以上

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