中国 世界初30MW純水素ガスタービンが稼働開始
2025年12月、中国が自主開発した世界初の30MW級純水素ガスタービン「木星一号」が、実証事業を経て稼働を開始した。同機は水素専焼による発電を行い、電力系統への安定供給を実現していると報道された。

本装置は、深能集団(Shenzhen Energy Group)がオルドス市で投資・建設を手掛けた「エトゥオケ旗505MW風力光水素製造・グリーンアンモニア一体化プロジェクト」の一環である。燃料には純度99.999%のグリーン水素が採用されており、風力・太陽光由来の電力と水電解水素製造システムを統合することで、「グリーン発電→グリーン水素製造→水素貯蔵→グリーン再発電(P2H2P)[1]」というエネルギーサイクルモデルを確立した。これにより、再生可能エネルギー特有の出力変動や余剰電力の課題を解決し、グリーンエネルギーを主体とする次世代電力系統の構築に向けた、再現性の高いソリューションを提供した。
「木星一号」1基の導入により、年間5億kWhの余剰新エネルギー電力を、2億kWhの安定的な調整力へと転換することが可能となる。これにより、「砂漠・ゴビ・荒漠」地帯の大規模発電拠点において、経済性の向上と送電網の安定化を同時に実現できると期待されている。
環境性能においては、同出力の従来型火力発電設備と比較して、「木星一号」1基あたり年間約20万トンのCO2削減効果が見込まれる。また、1時間当たりの発電電力量は4.8万kWhに達し、一般家庭5,500世帯の1日分の電力を賄う供給能力を有する。本事業は中国政府が主導するエネルギー分野の第一次水素エネルギーモデル実証プロジェクトに選出されている。
情報源:北極星水素網 GCFEN整理
※1P2H2P (Power to Hydrogen to Power)は、再生可能エネルギー等の電力から水素を製造・貯蔵し、再び電力をとして利用する一連のプロセスを表す。

