「中国気候変動対応政策・行動2025年度報告書」公表

 2025年10月29日に、中国生態環境部の定例記者会見で、中国生態環境部が作成した「中国気候変動対応政策・行動2025年度報告書」(以下「年度報告書」)を発表し、気候変動に対応する中国の政策および活動状況、国内外に気候変動に積極的な対策の成果を紹介した。「年度報告書」は以下のように8部分の内容を網羅した。

  • 気候変動対応に関する新しい目標及び新たな措置対策。
  • 気候変動を積極的に緩和する。
  • 気候変動への適応に向けた取り組みを着実に進める。
  • 中国炭素取引市場の整備は新たな段階になった。
  • 製品のカーボンフットプリント管理システムの構築は円滑に推進している。
  • 法律・政策体系と支援メカニズムを健全化している。
  • 地球規模のの気候変化対策への貢献が増加。
  • 第30回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)における中国の基本的な立場の提案。

 報告書によると、2024年には中国GDPあたりの二酸化炭素排出量が持続的に減少し、非化石エネルギー消費がエネルギー消費全体の19.8%を占め、森林率が25%を超えた。2025年6月末時点では、中国の再生可能エネルギー発電の総設備容量は21.6億kWに達し、世界総量の40%以上を占めている。風力発電と太陽光発電の総設備容量は16.7億kWで、世界総量の約半分を占めている。中国の炭素排出権取引市場は電力、鉄鋼、セメント、アルミ精錬の4業種に拡大され、中国の温室効果ガス自主削減取引市場では最初の国家認証自主削減量(CCER)の取引開始が実現した。

 また、中国生態環境部気候変動対応司長 夏応显氏は、「2035年までに中国の温室効果ガスの排出量は、推算によるとピーク時よりCO2換算で10億トンの削減をする。この目標は先進国経済体の同期目標値よりはるかに高く、中国政府は今まで以上にCO2削減を行う決意を表明した。」と述べた。

情報源:中国生態環境部、京報網、光明網 GCFEN整理

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