中国 再生可能エネルギー由来の水素プロジェクト(2022年1~4月の情報を中心に)
4月6日、中国石油化工集団有限公司(China Petrochemical Corporation。以下、シノペック)の風力・太陽光発電によるMW級のプロトン交換膜(PEM)型水電解水素製造プロジェクトが中国石化中原油田分公司(所在地:河南省濮陽市)で建設を開始した。このプロジェクトは風力・太陽光による電力を活用し、PEMで水を電気分解して水素を製造するもので、シノペックがPEM型水電解装置で石油精製用のグリーン水素を製造するのはこれ初めてである。
同プロジェクトは2期に分けて建設され、第1期はPEM型水電解装置容量2.5MW、水素生産量1t/d、関連の風力発電設備容量9MW、太陽光発電設備容量3.6MW、今年12月に生産開始の予定である。第2期は水素生産量を13t/dに拡大するから、再生可能エネルギー由来の電力導入は年間112MWと試算される。
高工産研氢電研究所(GGII)の概略統計によると、再生可能エネルギー由来の水素プロジェクトのうち、2022年1~4月に建設完了・建設中・計画中のものの一部を下記に示す。
表 再生可能エネルギーによる水素製造プロジェクトの一部
出典:北極星電力網
3月23日に発表された「水素産業発展中長期計画(2021~2035年)」では、2025年までに再生可能エネルギーによる水素を年間10~20万トン製造する目標である。中国の再生可能エネルギー由来の水素市場は2022~2025年に急速に成長する見込みである。
情報源:新産業智庫、北極星電力網などによりGCFEN編集