5月の中国の燃料電池自動車の生産と販売

   TrendBank勢銀の統計データによると、2021年5月中国の燃料電池自動車(以下、「FCV」)販売台数は76台で、前年同期より3.8%減少した。しかし、燃料電池(以下、「FC」)システムの出力容量は7.19 MWと、前年同期の4.31 MWより66.8%増となっている(図1参照) 。

図1 5月FCV販売台数とFCシステム出力容量の推移(2020年、2021年)

   FCVの販売台数が減少したにもかかわらずFCシステムの出力容量が増加した要因は、高出力FCシステム搭載の大型トラック48台が販売されたためである。

  • FCVの導入都市について

      2021年5月に出荷されたFCVの購買・導入都市を図2に示した。

図2  都市別のFCV導入台数

   大型トラック29台で最も多く導入したのは山東省青島市である。 それに次いで河北省保定市、広東省仏山市、吉林省白城市、上海市、浙江省舟山市、湖北省襄陽市等の6都市であった。                   

  • FCVの車種について

   2020年と2021年の5月の車種別FCV販売台数の比較は図3の通りである。2021年は販売台数のうち大型トラックが63.1%、物流車が21.1%を占めた。

図3  5月の車種別FCV販売台数の推移(2020年、2021年)
  • FCVの生産企業について

   図4に2021年第1四半期のFCV生産企業の主要7社を示した。第1位が南京金龍客車製造有限公司44台、第2位広東福迪汽車有限公司15台、第3位浙江中車電車有限公司10台となった。

図4  生産企業別のFCV販売台数
  • FCシステムの生産企業について

   図5はFCシステム生産企業別のFCV販売台数を示した。第1位は海卓動力(青島)能源科技有限公司で大型トラック29台、第2位は雄川氫能科技(広州)有限責任公司と仏山市清極能源科技有限公司の15台、第3位は国家電投集団氫能科技発展有限公司の10台であった。その他の企業は上海重塑能源科技有限公司、中山大洋電機股份有限公司、湖北海億氫能科技有限公司、未勢能源科技有限公司、上海燃料電池汽車動力系統有限公司であった。

図5  FCシステムの生産企業別のFCV販売台数

   また、上記関連企業のFCシステムの累計出力容量では、海卓科技が3.34 MWで第1位となり、雄川氫能が1.83 MWで第2位、清極能源は0.85 MWで第3位であった(図6参照)。

図6  生産企業別のFCシステムの累計出力容量(単位:MW)

情報源:北極星電力網、GCFEN編集

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