2021年上半期、中国の燃料電池車の生産と販売

 TrendBank勢銀の統計データによると、中国の燃料電池自動車(以下、「FCV」)の2021年上半期の販売台数は637台で、前年同期の832台より23.4%減少した。しかし、燃料電池(以下、「FC」)システムの出力容量は53.5 MWと、前年同期の40.4 MWより32.4%増となっている(図1参照)。


図1 FCV販売台数とFCシステム出力容量の推移(2020年と2021年上半期)

 図1をみると、2021年上半期のFCV販売台数は約2割減少したにもかかわらずFCシステムの出力容量は約3割増加し、車用燃料電池の高出力化が示唆された。

 図2  都市別のFCV導入台数
  • 1628235947(1)FCVの導入都市について

 2021年上半期に出荷されたFCVの購買・導入都市を図2に示した。

 最も多かったのは山東省青島市で191台。そのうちの141台が大型トラックだった。

 北京市、上海市、山東省淄博市、内モンゴル自治区烏海市、遼寧省大連市の5都市が青島市に次いだ。                                     

                       

  •  FCVの車種について

 車種別FCV販売台数を2020年上半期と2021年上半期で比較した(図3)。2021年の販売台数はバス39.1%、大型トラック37.5%、物流車3.3%、その他が20.1%となった。2020年に比べてバスが大幅に減ったが、大型トラックが急増した。

図3  車種別FCV販売台数の推移(2020年と2021年の上半期)
  • FCVの生産企業について

 図4に2021年上半期の生産企業別のFCV販売台数(主要13社)を示した。第1位が南京金龍客車製造有限公司、第2位が北汽福田汽車股份有限公司、第3位が仏山市飛馳汽車科技有限公司となった。


図4  生産企業別の2021年上半期FCV販売台数
  • FCシステムの生産企業について

 2021年上半期のFCシステムの生産企業は21社ある。FCシステム供給量の79.59%は下記の5位が寄与している。

 第1位 北京億華通科技股份有限公司

 第2位 海卓動力(青島)能源科技有限公司

 第3位 広東鴻力氫動科技有限公司 

 第4位 上海杰寧新能源科技発展有限公司

 第5位 安徽明天氫能科技股份有限公司であった。

 また、上記関連企業のFCシステムの累計出力容量では、海卓動力(青島)能源科技有限公司が第1位、北京億華通科技股份有限公司が第2位、上海杰寧新能源科技発展有限公司は第3位となった。

情報源:北極星電力網、GCFEN編集

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