中国は三つの液体水素産業国家標準を発表

   2021年4月30日、中国国家市場監督管理局が「水素自動車用液体水素燃料仕様」、「液体水素貯蔵と輸送の技術要件」、「液体水素製造システムの技術仕様」の三つの液体水素産業に関する国家標準(GB)を承認し、2021年11日より実施すると発表した。

 3つのGB概要は以下のとおりである。

  ♦「水素自動車用液体水素燃料仕様」(以下「GB/T 40045-2021」) 

 英文:Fuel specification for hydrogen powered vehicles—Liquid hydrogen(LH2)

 中文:氢能汽車用燃料 液氢

 GB/T 40045-2021は自動車用液体水素燃料の技術指標、試験方法、包装、標識、貯蔵及び輸送の規準を定め、タンク貯蔵、パイプまたはタンク輸送の固体高分子型燃料電池自動車用液体水素燃料に適用される。

  ♦「液体水素の貯蔵・輸送のための技術的要件」(以下「GB/T 40060-2021」)

 英文:Technical requirements for storge and transportion of liquid hydrogen

 中文:液氢貯存和運輸技術要求

 GB/T 40060-2021は液体水素の貯蔵と輸送中の液体水素タンクの設置、タンク車とタンクコンテナの輸送、安全と保護、事故処理等の要件を定めた。

 本基準は液体水素タンク、液体水素輸送車とタンクコンテナの貯蔵と輸送の技術要件に適用され、軍事、国防、宇宙事業分野の液体水素の貯蔵と輸送には適用されない。

  ♦「液体水素製造システムの技術仕様」(以下「GB/T 40061-2021」)

 英文:Technical specification for liquid hydrogen production system

 中文:液氢生産系統技術規範 

 GB/T 40061-2021は液体水素生産システムの基本技術、水素液化装置、液体水素貯蔵、水素排出、自動制御と検査分析、電気施設、避雷、静電気の防止及びアース、補助施設、安全の要件を規定している。

 GB/T 40061-2021は新設・改設・増設された液体水素生産システムの設計に適用され、軍事、国防、宇宙事業分野の液体水素生産システムには適用されない。

 中国では、これまで民生用液体水素生産のGBがなかった。この3つのGBの発表をきっかけに民生用液体水素の生産、水素エネルギー産業の発展を促進させると期待されている。 関係者によると、2021年、水素インフラに係わる重要な基準の改正、特に水素の安全、水素ステーションの汎用基準、コア設備、注入契約などを中心に、一連の基準策定・修正及び水素エネルギー標準白書の作成等を加速しているとのことである。

 

情報源:科技日報等GCFEN編集

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