中国の燃料電池車の生産と販売
TrendBank勢銀の統計データによると、2021年4月、中国の燃料電池車(以下、「FCV」)の販売台数は147台で、前年同期の50台より194%増加し、燃料電池(以下、「FC」)システムの出力容量は12.2 MWで、前年同期2.3 MWの430.4%増となった(図1参照) 。
2021年4月のFCシステムの出力容量が大幅に増加したのは、高いFCシステム出力を搭載した大型トラックが91台販売されたためである。
- FCVの導入都市について
2021年4月に出荷されたFCVの購買・導入都市を図2に示した。
上海市は大型トラック49台で最も多い。
それに次いで山東省青島市、 内モンゴル自治区烏海市、江蘇省南京市、湖北省襄陽市、 江蘇省蘇州市、貴州省六盤水市、広東省深圳市等の7都市であった。
- FCVの車種について
4月の車種別FCV販売台数の2020年と2021年の比較は図3の通りである。2021年4月の販売台数のうち大型トラックが61.9%、バスが38.1%を占めた。
- FCVの生産企業について
図4に2021年第1四半期のFCV生産企業の主要6社を示した。第1位が南京金龍客車製造有限公司52台、第2位江鈴重型汽車有限公司49台、第3位珠海広通汽車有限公司30台となった。
図4 生産企業別のFCV販売台数
- FCシステムの生産企業について
図5はFCシステム生産企業別のFCV販売台数を示した。第1位は上海杰寧新能源科技発展有限公司で大型トラック49台、第2位は海卓動力(青島)能源科技有限公司で大型トラック41台、第3位は北京億華通科技股份有限公司のバス39台であった。その他の企業は英博路普能源技術(廊坊)有限公司、上海重塑能源科技有限公司、深圳氫時代新能源科技有限公司であった。
図5 FCシステムの生産企業別のFCV販売台数
また、上記関連企業のFCシステムの累計出力容量では、上海杰寧が4.66 MWで第1位となり、海卓科技が4.51 MWで第2位、億華通は1.5 MWで第3位であった(図6参照)。
図6 生産企業別のFCシステムの累計出力容量(単位:MW)
情報源:北極星電力網、GCFEN編集