中国の燃料電池自動車市場、大幅増の見込み
参考消息網によると、このほど韓国の「エネルギー日報」ウェブサイト版(以下「日報」)はインフラ整備の拡大と投資継続により、2021年の中国の水素燃料電池自動車市場は大幅回復が見込まれると報じた。
日報は中国市場調査会社高工産業研究院(以下「GGII」)が発表した「2021年中国水素産業発展報告」には、中国政府の水素産業に対する政策、水素ステーション、燃料電池自動車、投資、融資といった水素産業の現状や展望をあげて、中国は水素エネルギー産業の発展を図っていると述べた。特に昨年4月にエネルギー関連法規の中で危険化学品に分類されていた。水素エネルギーが今回は主要エネルギーに組み入れられ、水素エネルギー産業の発展を見込んでいるとしている。
報道によると、2020年中国の燃料電池自動車生産台数は1,199台で、前年比57.5%減、販売台数は1,177台で前年比56.8%減少した。今年の1~2月の生産台数は59台で、前年同期比59.3%減少した。日報の分析では、新型インフルエンザの影響もあるが、中国政府が燃料電池自動車のパイロット地区選定を遅らせたことが主な原因という。
パイロット地区の申請受付は2020年11月15日にすでに終了したものの、選定された地区は発表されていない。現在は水素自動車関連企業が生産能力を持っていても、政策が出てからの対応になるため、燃料電池自動車の生産台数は減少しつつある。しかし、パイロット地区が選定されれば、パイロット地区の燃料電池自動車の発展計画によって生産量が再び増加する可能性がある。2022年の北京冬季オリンピックに向けては水素を使った公共交通計画を実施し、2021年の燃料電池車生産台数は1万台を突破する見通しである。
中国の水素ステーションの建設は、主に中国海洋石油集团有限公司、中国石油化工集团公司などの国有企業が主導している。中国石化は「第14次五ヵ年計画」の間に1,000か所水素ステーションの建設を計画している。GGIIによると、2020年末には中国の水素ステーション(建設を含む)は全部で181か所あり、そのうち、完成した水素ステーションは124か所、建設中は57カ所である。2020年に新設された水素ステーションは主に広東、山東、江蘇、北京、四川の5つの地域に分布している。
2020年、中国水素産業の投資融資規模は712億元で、そのうち、水素製造分野は95%を占めている。燃料電池バリューチェーンの投資、融資規模は515.2億元で、同78.5%伸びた。そのうち、自動車分野は約215億元、システム分野は約197億元、燃料電池分野は54.7億元である。
情報源:参考消息網 GCFEN編集