中国の燃料電池自動車の生産と販売(2021年7月を中心に)

   TrendBank勢銀の統計データによると、中国の燃料電池自動車(以下、「FCV」)の2021年7月の販売台数は118台で、前年同期の58台より103.4%増加した。また、燃料電池(以下、「FC」)システムの出力容量は13.006MWと、前年同期の3.6MWより261.3%増となっている(図1参照)。

図1 FCV販売台数とFCシステム出力容量の推移(2020年と2021年の7月)

   2021年7月にFCV販売台数とFCシステムの出力容量が大幅に増加した主な原因は、高出力のFCシステムを搭載した大型トラックが大量導入されたからである。

  • FCVの導入都市

   2021年7月のFCVの購買・導入都市で最も多かったのは、大型トラック60台の河北省保定市である。それに次いで山東省青島市、臨沂市、浙江省嘉興市、江蘇省徐州市、北京市、広東省仏山市、四川省成都市であった。                                     

  • FCVの車種

   図2は2020年7月と2021年7月の車種別FCV販売台数である。2020年はゼロだった大型トラックが、2021年7月は80台で全体の67.8%、物流車は2台から16台に伸びて13.6%になった。

図2  車種別FCV販売台数の推移

  • FCVの生産企業

   2021年7月時点でFCV出荷企業は5社あり、FCVの販売台数第1位は成都大運汽車集団有限公司(全て大型トラック)、第2位は南京金龍客車製造有限公司、第3位は上海万象汽車製造有限公司(全て大型物流車)であった。

  • FCシステムの生産企業

   FCシステム出荷企業は2021年7月時点で6社あり、FCシステム供給量第1位は未勢能源科技有限公司(上海燃料電池汽車動力系統有限公司の供給量を含む)、第2位は海卓動力(青島)能源科技有限公司、第3位は深蘭科技(上海)有限公司であった。

   また、上記関連企業のFCシステムの累計出力容量でも、未勢能源科技有限公司(上海燃料電池汽車動力系統有限公司を含む)は第1位、海卓動力(青島)能源科技有限公司は第2位、深蘭科技(上海)有限公司は第3位となった。

情報源:TrendBank勢銀、北極星電力網の情報によりGCFEN編集

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