中国初 島におけるグリーン水素モデルプロジェクトの稼働

   大陳島は面積11.89m²あり、中国浙江省台州市椒江区南東52kmの海上に位置する。国網浙江省電力有限公司の大陳島水素総合利用モデルプロジェクトが7月8日、稼働開始した。これは中国初の島におけるグリーン水素総合エネルギーモデルプロジェクトである。

   この島では年間平均風速が6.8m/s、有効風速による発電時間は年間7,000hである。現時点では、風力発電設備が34基あり、設備容量は合わせて約270万kWで、年間平均発電量は6,000万kWh以上である。この風力と電力を利活用し、プロトン交換膜(PEM)によって水を電気分解して「グリーン水素」を製造する。これで水素製造・貯蔵、燃料電池という熱電供給システムを構築し、大陳島のクリーンエネルギーの受入と電力潮流の最適化を効果的に促進した。

                                                                                                                                                                                        出典:新華社

図 大陳島水素総合利用モデルプロジェクト

   プロジェクトの稼働により、地元の余剰している風力発電36.5万kWh/年が利用され、水素7.3万Nm3を製造する。これらの水素に対する燃料電池の発電量は約10万kWhで、電力需要のピーク時や送電線の点検・修理などの場合には島内へ緊急用電力を供給する。

   また、水素を作る際の副産物とする高純度酸素が、地元のフウセイ養殖に活用される。燃料電池発電で発生した熱は、熱回収により島内の民宿やホテルの給湯に利用される。将来的には、島を貫通する新エネルギー観光バスも水素充電スポットでの充電が可能になるという。

情報源:人民網、北極星電力網などによりGCFEN編集

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