中国、高原地域の100万kW級の水力・太陽光相互補完発電所が着工

 中国の四川省甘孜チベット族自治州は高山が多く海抜4,000〜4,600mもある。この地域の峡谷を南北に流れるのは雅砻江(下図の青ライン)である。

 7月8日、設備容量100万kWの柯拉太陽光発電所の雅砻江水力発電・太陽光発電の相互補完第1期プロジェクトが完成した。発電所の年間利用時間数は1,735時間と試算されている。

 太陽光発電の出力は季節や天候に左右されるため、電力の大量使用には供給や電網の運転への影響が考えられる。水力・太陽光相互補完型の発電所では太陽光の出力変動を水力発電によって調整し、送電網の安定性を確保するメリットある。

 雅砻江両河口水力発電所の設備容量は300万kWで、ダムの貯水量は108億m3である。

 ダム写真の出典:光明網

図  2022年3月に稼働開始した雅砻江両河口水力発電所

 時間帯による太陽光の出力変動調節には、水力発電の水車や発電機などの負荷増減を頻繁に行う必要があるが、雅砻江両河口水力発電所ではその対応が可能である。

 柯拉太陽光発電所は220kV送電線、500kV変電所、500kV送電線を通じて30km離れた雅砻江両河口水力発電所に連系することになっている。

情報源:中国能源報 GCFEN編集

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です