天津港保税区 中国初の燃料電池フォークリフトモデル事業を推進
先日、天津港保税区管理委員会は「水素産業発展を支援するための若干の政策」(以下、「若干の政策」という)を公表し、燃料電池フォークリフトの普及と利用に焦点を当てることを決めた。これで天津港保税区は、燃料電池フォークリフトのモデル事業を推進する中国初のエリアとなった。
1991年5月に成立した天津市浜海新区にある同保税区は、中国華北地域では唯一で、北方地域で最大規模の保税区であり、国際貿易、現代物流、臨港加工、商品展示販売という四つの機能を持っている。
保税区に化学工業企業や物流企業が多く集まり、燃料を動力としているフォークリフトが3,000台以上使用されている。然し、環境面では、濃度が高いPM2.5が発生するときに行政指導でこれらのフォークリフトを全面的に使用中止せざるを得ない場合もある。
燃料電池フォークリフトは環境に優しく、CO2排出がゼロ、数分間の水素充填、一定の出力などの特性を持っている。また、長く連続にマイナス30℃~50℃の作業環境にも適応できる。
保税区は区域内のフォークリフト利用企業を中心に、燃料電池フォークリフトの普及と利用を推進している。既存のフォークリフトを逐次に代替・更新し、2022年までに燃料電池フォークリフトを1,000台普及させる計画である。今年度は同フォークリフトを200台普及し、同保税区の水素産業の導入を実現する目標となる。
保税区は燃料電池フォークリフトのモデル事業を建設するために、フォークリフトの利用企業に補助金をつける措置を明確にされた。若干の政策によると、フォークリフトの購入企業に対してスタックの定格出力をベースに7,000元/kW補助する。リースの場合、リース料金の60%で補助する規定である。
いま中国において在来型フォークリフトの導入価格はおよそ、3.2トンは1台に160万円(中国元は10万元)、3.5トンは320万円(中国元は20万元)である。補助金を利用する場合、水素燃料電池型フォークリフトの導入コスト高の負担が軽減されるようになる。
保税区に化工業からの副生水素が多くあり、水素価格が安く抑えるため燃料電池フォークリフトのランニングコストを軽減すると見込まれている。
また、保税区は水素ステーションの建設と運営を支援する。複合型水素ステーション、水素ステーションの建設費用に対して天津市補助金規定の50%でさらに補助し、また水素販売価格に10元/kgの基準で補助する。
情報源:北極星氢能網より整理作成