中国初、産業化レベルの液体水素事業の実施に調印
2020年8月21日、華久水素能源(河南)有限公司(以下「華久水素公司」という)は江蘇国富水素技術装備有限公司(以下「国富水素公司」という)と水素エネルギー一体化プロジェクトの実施契約を調印した。
このプロジェクトは洛陽炼化公司の水素資源を利用し、洛陽吉利石化産業集合区内で高圧水素、液体水素事業を実施する。
プロジェクトの1期は高圧水素20トン/日、液体水素8.5トン/日と設計し、投資総額は2.8億元(約44.8億円)であり、2021年12月までに完成する予定である。また、高圧水素プラントは2021年2月に、液体水素プラントは2021年12月に操業開始の計画である。目指している液水の供給範囲は洛陽市を中心に半径1,000Km程度である。
国富水素公司は本プロジェクトのためにロシアから水素液化の技術パーケージを導入し、液水に関わる液化プロセス、プラント設備及び技術サービスを提供するとの報道である。同公司は中国において水素にかかわる設備製造、高圧水素、低温液体水素等の事業展開に取組み、また水素設備に係る産業チェーンのソリューションサポートを行っている。
華久水素公司は2020年1月21日に河南省洛陽市吉利区市場監督管理局で登録し、資本金は7,899万元(約1.3億円)、法人代表は楊志強である。国富水素公司の本事業担当者魏氏の説明によると、華久水素公司を応援しているのは洛陽煉化有限責任公司であり、中国石油化工集団(Sinopec Group)の子会社であるため、液水事業の実施において原料供給の確保や、リスク回避で安心できるとのことである。ちなみに、洛陽煉化有限責任公司は2011年6月に発足し、法人代表は楊志強である。
情報源:香橙会研究院情報、北極星水素ネット情報等よりGCFEN編集作成