高原地域向けの水素燃料電池ユニットが納品

   中国東方電気集団有限公司(DONGFANG ELECTRIC CORPORATION)傘下の東方電気(成都)水素燃料電池科学技術有限公司(中国語社名:東方電気(成都)氢燃料電池科技有限公司。以下、「東方水素社」という)が中国初の高原地域に向けて開発した水素燃料電池ユニットを1月26日にバス製造会社に納品し、四川省西昌市の水素燃料電池バスモデル路線に導入利用されるとの報道である。

 西昌市は「四川‐チベット高原」に位置し、海抜1,500~2,500mである。同市の北部には中国三大人工衛星発射センターの一つ西昌衛星発射センターがあることから「航天城」と称されている。

図 西昌市位置図

   東方水素社は今回の納入実績によって、山岳地帯や海抜が高く昼夜の温度差が大きい等の自然条件が厳しい地域に向けた水素燃料電池ユニットの開発能力を備えられるようになったと中国のネットでは評価されている。

高原地域向け水素燃料電池ユニット製品
写真出典:中国東方電気集団有限公司公式サイト

   中国東方電気集団有限公司は2010年から燃料電池の開発を開始し、長期的に着実な技術の蓄積を行ってきた。2017年、独自に開発した第1世代水素燃料電池ユニットが装着され、商業事績がある。

   2018年、同社は四川省成都市で10台の水素燃料電池バスの実証試験を行った。中国西部地域において商業化水素燃料電池バスモデル路線が運行開始の先駆者となった。

   2019年、同社の第2世代水素燃料電池ユニットがバス90台に導入され、水素燃料電池バスが成都市で運行されるようになった。

   現在、これらのバスは10本のバス路線に運用されており、走行距離は累計620万km、水素消費量は4kg/km程度との試算である。

   

  

情報源:中国東方電気集団有限公司サイト等によりGCFEN編集作成

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