中国の水素エネルギーに参入する企業の取り纏め
2021年1月15日、中国のネットニュース『水素と燃料電池網』は、水素産業チェーンに関連する水素製造、貯蔵、水素ステーション、水素燃料電池及び部品製造などの三つに分けて、計16項目で中国企業の現状をとりまとめた。
- 水素製造
水素生産企業26社のうち、生産量が最も多いのは工業副生水素で、次に水電解による水素生産で、風力発電、原子力発電及びバイオマスなどを利用する水産製造企業もある。
1.工業副生ガス及び化石エネルギーによる水素生産企業
表1に示したように、工業副生ガスや化石エネルギーを利用する水素生産企業は18社ある。
表1 工業副生ガス及び化石エネルギーによる水素生産企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
表2に示したように、電解水による水素生産企業は4社ある。新奥股份社は張家口市の水素エネルギー利用プロジェクトに取り組んでおり、水電解による水素製造では中国で最も大きな事業と言われている。
表2 電解水による水素生産企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
3.その他の水素生産関連企業
発表には風力や、バイオマス発電及び原子力発電による水素生産企業が5社取り上げられており、表3の通りである。
表3 その他の水素生産関連企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
- 水素貯蔵関連企業
表4に示したように、水素貯蔵関連で取り上げられたのはほとんど水素貯蔵用のタンク、材料等を製造する企業である。
表4 水素貯蔵関連企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
- 水素ステーションの建設・整備
水素ステーションの建設・整備企業で取り上げられたのは北京市周辺に水素ステーションを建設する企業である。それ以外には重慶ガス公司、上海電気公司の水素ステーションの建設も紹介された。
- 中国石油北京販売会社は北京汽車福田社、北京億華通屋社と合意し、北京市の水素ステーションの建設を加速する意向。
- 北京海珀爾氢能科技公司は中国石油北京販売会社と協議書を締結し、共同で北京市に液体水素とガソリンの総合利用ステーションを建設する。
- 科融環境公司は2025年までに総投資約2億元の計画で、北京市房山区で水素ステーション20ヵ所を建設する予定。
- 厚普股份公司は北京市大興水素ステーションを建設し、3.6t/dの水素充填が可能である。また、済南市の公共バス用EPCプロジェクトや張家口冬期オリンピック用水素ステーション、成都市で70MPa水素ステーション等の建設は完了している。
- 燃料電池生産企業
燃料電池分野の企業は計25社が取り上げられた。表5に示したようにスタック生産に関わる企業が多い。
表5 燃料電池スタック関連企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
表6 エンジンシステム関連企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
表7 その他、燃料電池関連企業
(社名は略称)
出典:水素と燃料電池網 GCFEN編集
情報源:水素と燃料電池網、証券日報など、 GCFEN編集