山東省 14次五ヵ年計画に水素産業のシナリオ

 5月21日、山東省能源局が「山東省エネルギー発展第14次5カ年計画(2021~2025年)(意見募集稿)」(以下、「計画」)を公表した。「計画」では、水素エネルギーに関する主要目標について下記のとおり提出された。

  • 既存の産業基盤に水素に係わる確実な条件をいかして水素製造・貯蔵・輸送・充填・利用等の上下流連携の発展を促進し、「国家級水素産業モデル基地」の創設を目指す。山東省において「中国水素バレー」(済南市中心)と「東方水素島」(青島市中心)という水素社会の先導的推進地域を構築し、山東半島の地形にふさわしい水素ベルトバンドを形成する。
  • 石炭化工、塩素アルカリ工業、鉄鋼業などによる副生水素の精製技術に大いに取り組む。再生可能エネルギーによる電力や電力負荷が低い時間帯の余剰電力を利用して水素製造実証事業を積極的に推進し、風力発電と太陽光発電は水素貯蔵に融合的に活用するアプリケーションモデルを育成する。
  • 高圧気体の水素貯蔵技術とチューブトレーラーによる輸送を加速的に拡大し、効率的かつ知能的な水素パイプラインの設置と運営を推進する。
  • 合理的、早期に水素ステーション配置を計画し、都市バス、物流車、環境清掃車などの専用水素ステーション整備に重点的に取り組む。ガソリンスタンド、ガス充填所、充電スポットと水素ステーションを一体化した複合サービスステーションのモデル実証を実施する。
  • 燃料電池については重要な材料やコア部品の製造技術の研究開発と成果を実用に取り組み、燃料電池の大量生産を推し進める。
  • 水素利用を広げて通信基地、データセンターなどで水素発電を非常用電源とするモデル実証を推進し、山東省の管轄する島、工業団地、鉱区などの特定地域で水素を中心としたエネルギー総合利用の実施事業を行い、多分野で水素の活用を加速させる。
  • 山東省では2025年までに水素ステーションを100カ所にし、水素産業の経済規模は1,000億元を目指している。

情報源:北極星電力網、GCFEN編集

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です