中国税関総署 原油等エネルギー商品輸入を支援

 このほど、「加工貿易の持続的・高品質な発展の改革推進に関する税関総署の実施方案」(以下「実施方案」)が発表された。

 『実施方案』では、加工貿易の持続的高品質な発展を推進する改革措置16項目を打ち出した。その中で、原油、石炭、天然ガスなどエネルギー商品、鉄鉱石、銅精鉱などの金属資源商品、及び食糧など大口商品貿易の輸入を支援する措置として、中国の中部・西部・東北地区の主要輸入地域に保税倉庫を設置し、受入地域で加工貿易を実施するとした。これによって中部・西部・東北地区は政策的優位性をいかして加工貿易産業の移転を担う実証区として総合保税区の整備を進めている。

 税関総署が提出した「企業グループ加工貿易監督方式」は、2021年10月から導入され、企業グループ(親会社・子会社)を単位とした情報システムを利用し、全体的な監督を実施する。これは国内の産業転換の一環として支援する改革措置で、貿易の監督管理を最適化し、時代の発展に応じて企業グループの加工貿易を促進するものだと表明した。

 近年、各地の税関は保税区での加工貿易の強化を進めている。中部・西部地区は加工貿易の優位性を発揮しており、2023年1月~9月までの請負業務は全国の24.8%となり、その伸び率は全国平均を上回っている。河南省、四川省、重慶市、陝西省などの加工貿易も急速に発展している。

 重慶税関は総合保税区を主な拠点にし、重慶市の地域産業移転の受け入れを積極的に支援している。数多くのオリジナル商品を創設し、またOEMの生産工場の拡大に力を入れている。また、重慶市は関連企業2,300以上の電子産業クラスターを形成し、世界最大のノートパソコン生産基地となっている。重慶市の加工貿易の規模は拡大し続け、売上高は2008年の51.6億元から2022年には3,540億元と重慶市貿易額の40%以上を占めた。

 報道によると、現時点では集団グループ100社以上、および企業300社以上が対象となるほど企業グループ加工貿易監督方式の適用範囲が拡大しつつあり、企業側の所要コストは年間16億元削減されるという効果が出ている。

 中国税関のデータによると、全国加工貿易の輸出入総額は2023年1月から9月で5兆5,700億元で、全国対外貿易輸出入総額の18.1%を占めている。

情報源:中国経済網、北極星能源網等に基づきGCFEN編集

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