世界 26 の国際空港が水素と燃料電池の実証利用を導入―北京、上海が参入

 北京に続き、上海空港でも水素と燃料電池の実証利用を導入する予定である。

 4 月 26 日、上海空港(集団)有限公司と上海汽車集団は戦略提携枠組み協議を正式に締結し、双方は手を携えてグリーン空港の建設を推進する。

 上海空港集団と上海汽車集団は新エネルギー自動車の実証普及に向けて、空港の一般用車、旅客用シャトルバス、及び地上サービス、ロードメンテナンス、機体保障などの専用車として、水素燃料電池車を利用することに合意し、共同で水素ステーション、充電スタンド、充電ステーション、急速充電パイプラインネットワークなどのインフラの構築を模索する。

 先日、北京空港でも同様の契約が調印された。北汽福田汽車股份有限公司、中国石油化工集団北京石油分公司、北京民航空港バス有限公司と北京億華通科技股份有限公司(SinoHytec)は、水素燃料電池自動車の運営協力に合意し、水素燃料電池自動車の研究開発、生産、運営及び水素ステーション建設に協力して取り組む。

 空港は高エネルギー消耗の大型公共施設であり、二酸化炭素排出削減の問題に直面している。リチウム電池や燃料電池は省エネ・排出削減対策のため注目されている。

 専門家によると、リチウム電池は充電時間の長さや効率の悪さから空港での使用には不向きとされ、特に空港の固定エリアでは燃料電池の導入がより合理的であるとしている。

 公開資料では、世界 26 の国際空港(北京、上海を含める)に水素と燃料電池の実証利用が導入されている。主にアジア、ヨーロッパ、アメリカに分布し、その代表国は中国、ドイツ、米国、日本、イギリス、フランス、ノルウェー、アラブ首長国連邦、スウェーデン、韓国、ベルギー、スイスなどである。

 水素エネルギーの航空分野での利用を各国が積極的に模索している。航空産業は全ての交通手段の中で単位距離の二酸化炭素排出量が最も多い。ヨーロッパ環境機関(EEA)のデータによると、1 キロ当たりの CO2 排出量は、飛行機は 285g で、道路輸送は 158g、鉄道は 14g である。

 高空での温室効果ガス排出は特に有害であり、ゼロ排出の代替品の開発と普及が極めて重要である。そのため、各国は航空領域での水素エネルギーの利用技術を研究しており、航空産業の CO2 排出削減に向けた期待が高まっている。

 中国国内では、中国商用飛行機有限責任公司の新エネルギー実証機「霊雀 H」が 2019 年 3 月、鄭州上街空港で試験飛行に成功し、動力源である水素燃料電池の動力システムが検証された。

 「霊雀 H」はハイブリッド技術を飛行機で使用するための実証機で、翼幅は 6m、水素燃料電池をはじめリチウム電池を補完する水素燃料・電気ハイブリッド技術を採用している。

 海外では 2019 年、米国のゼロエミッション航空会社「ZeroAvia」が、自社が開発した短距離固定翼機に適用される水素燃料電池動力システムを実機でテストしたことを発表した。短距離航空とコミューター航空市場にサービスを提供し、航続距離が 500 マイル以内の航空機の動力システムの代替を目指している。これはほぼ全世界の商業航空市場の半分を占めている。

 ドイツ政府は 569 万ユーロを投入し、エアバスグループ、ドイツ ZARL 技術センター(先進航空運輸利用研究センター)及びドイツ航空宇宙センター(DLR)と協力し、航空機と空港での水素燃料電池技術の開発と実用化を進めている。

 最近、ロシアも水素エネルギーの航空市場を狙っている。ロシア最初の環境に優しい・無音に近い水素駆動航空機は 2019 年のモスクワ国際航空宇宙展に展示された。この航空機の翼幅は 9.8m、全長は 6.2m、離陸重量は 600kg、出力は 75 kW、飛行距離は 300km である。

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